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Startup立ち上げの記録

できなかったことに注目してませんか?成長を促すフィードバック

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日本のグループリーグの敗退が決まり、日本代表にはなかなか厳しい言葉がメディアに並びました。厳しいのは、期待の裏返しなのか、よくわりませんが、実際、うまくいかなったときに相手の成長を促すようなフィードバックってどういうものなんだろうなと少し考えました。

はじめてマネジャーになったころ、メンバーに期待するあまりに色々厳しいことをいって、失敗したことがあります。

  • なんで提案に間に合わなかったの?なにをしていた?
  • なにを理由にこの提案にしたの?なんか新しいデータあったけ?
  • ここの部分って競合ってどんな提案すると思ってる?
  • こういう結果が出ますって提案されて、自分が顧客だったらどう思うの?


僕もはじめてのマネジャーでやる気はすごいあったし、メンバーに成功して欲しいと思っていた。叱責したつもりはないし、俺の言うとおりにやれという感じで接したつもりもないし、よく言えばコーチングをしたつもりなわけだが、部下のパフォーマンスはあがらなかった。
だんだんと僕のフィードバックに対して、反論や沈黙がでるようになりお互い疲れてきたころ、彼が転職すると聞いた。

僕は、その日ひどく酒に酔って、タクシーの中で泣いた。
部下の成長を望み相手の足りなところをばかりをフィードバックしった結果、結局、メンバーに成長の機会を作ってあげれなかったことが悲しかった。

それから少し経って、メンバーの足りないところを指摘し行動を変えさせようとすることから、どんな手を使っても、小さな成功体験を積ませることを優先するようになった。
それはメンバーが本質的に成長していなくても、まず結果を出すことのお膳立てすることだった。

厳しく行動管理をするマネジャーをよそに、たいして管理しない僕のスタイルを疑問を持った人もいると思う。マネジメントスタイルになにか確信があったわけでもない。ぶっちゃけ当時は人的ストレスから避けてとった苦肉の策だったと思う。

でも、そのゆるいマネジメントになってから、概ねどのメンバーも一人前に成長するようになった。他の部署や他のチームでパフォーマンスを疑問視されたいたメンバーが、自分のとこにきてから周りからの評価を激変させていったことも少なくない。

配属されたメンバーが、どんどん自信を回復し、終いには森田さんの方針より、こうしたほうがいいですと、文句がでるようになるのを微笑ましく見ていた。

ただ、そういう成功事例を増やしいって成功体験を積ませることが成長への近道だということは理解したものの、ぶっちゃけなぜこのスタイルが成果につながるのか、自分自身あまり腹落ちしていなかった。。。


もう10年弱腹に落ちしていなかったことが先日母校で開かれていたセミナーを聞いて、腹に落ちた。

講師がPDCAサイクルのチェックの部分がうまくいかないのは、ほとんどの人が反省を促し、できなかったことにフォーカスするからだといっていた。講師の著書を読んでみると、

反省とは、「できなかったこと」を見ているのです。前章で「自分を律することは続かない」ことを説明しました。まったく同じ論理で、反省では「やる気」があがるどころか、減退していきます。自分の過ちを認め自戒し改めようとすることはキツイことなので行動がつづきません。だんだんしょんぼりしてくるのです。(絶対に達成する技術より)



たしかに、足りないところを指摘され続けているメンバーは、どんどん自信をなくしていきます。自信がなくなると自分の判断を信じられなくなり、上司の顔色をうかがった無難な提案方針が上がってきます。


上司の顔色を伺うという行動は、失敗の原因をつかめていないからです。ほんとうに失敗から学んでいたら、これが原因で失敗しましたが、ここを直せば必ずいけるはずです、と説明してくるでしょう。


では、どうすれば自分の行動を深く振り返ることができるのでしょうか。

「できたこと」ことをほめることで、「学びの感度」センサーがONになり「経験から学ぶ」状態になり「行動を深く振り返る」準備が整うです。



たしかに、自信をなくした状態ではそもそも振り返る準備ができていないのです。まず、できたことを褒めてあげる必要があります。


人間は誰もが、心に重い扉をもっています。心の奥を、いつも全開にしている人はいません。
では、扉の向こうには、何があるのでしょうか。それは子供のような純粋な心です。人に見られるものではありませんし、自分でも意識することはありません。重たいは扉は、その純粋な心がきづかないように守っている砦なのです。企業で働く人は、多かれ少なかれ、こんな状態でしょう。
しかし、自分のことを素直に見つめると、少しづつその扉が開いてきます。すると「本音では自分はこう思っている」「本来、仕事はこうあるべきではないか」「自分はこう仕事を進めていきたい」などふつふつと上がってきます。「学びの感度」が上昇してきている証拠です。

たしかに振り返ってみると、厳しくフィードバックを受けているメンバーが自己肯定感を持てなくなって、自分で思考できない状態に陥るのを何度も見てきました。まさに心の扉が閉じてしまっている状態です。

その状態では自分の失敗と向き合うことは難しいでしょう。もうこれ以上みじめな気持になりたくないですからね。


僕がやっていた成功体験をお膳立てする行為と言うのは、彼らに自己肯定感を持ちやすい環境を整えて、自走できる状態にしてあげていたんだなと、腹落ちました。
そして、もともと素直で向上心を持ったメンバーが集まっている会社だったから、メンバーが自信を取り戻せば、みるみる成果をあげてくれるのは当然。いまさらながらやっぱ、俺じゃなくてメンバーが優秀だったなと一人で納得しています(笑)

最後にセミナーでも出て来たんですが、

子供が95点のテストを持って帰ってきたらなんてフィードバックしますか?

もう、わかってますよね。

 

(余談)ザックは結果がでないチームになんて声かけてたんだろうと思いながら、ブログ書いていたはずなのに全然サッカー関係ない内容になっていた。。。ザックのインタビューの感じからすると、代表メンバーの鼓舞しながら、選手が試合をしっかり振り返りを行わせていたように思いましたけど。まぁとにかく関係者の皆様には4年間お疲れ様でしたとお伝えしたいですね。

 

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