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Startup立ち上げの記録

Chromecastとビジネスの嗅覚について

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Chromecastを買いました!とフェイスブックにアップしたところ、みんなから意外に反応があったので今日のブログはChromecastを題材に書いてみます。

まず、なんで買ったのか。
フェイスブックに書いたように、アナログ放送の終了とともにテレビのない生活を数年していたんですが、実家に帰ってテレビがある生活に戻ったら、見るもんがなくて困ったのが買った理由の一つです。父親が録画してるTEDスーパープレゼンテーションを勧められて、見たりするんですけど、だったらネットでよくない?みたいな。
もう一つの理由は、自分の事業家としての能力をもっと向上させたいと思っているからです。まだ事業一つ作るのに四苦八苦している状況ですが、生きてる間に多数の事業を作りたいと思っています。
そんなに都合よくビジネスが作れるかというツッコミもありそうですが、この世の中は有難いことに、どんな領域でも新しいビジネスが生まれています。イノベーションが起きない領域はありません。なので、事業を作るチャンスは多数あります。チャンスの匂いに敏感であれば、多数の事業を当てることは不可能ではないと思います。

事業としての嗅覚を研ぎ澄ます3つのポイント
先日母校で行われたワークショップの受け売りですが(笑)、事業家としての嗅覚を研ぎ澄ますには、3つのポイントをおさえれば良いと思っています。


1.世の中の環境変化に注意を向ける。
人口動態やデバイス変化やユーザー行動などに目を向ける。大成功したビジネスの多くが世の中の大きな流れに乗って登場します。クックパッドも女性の社会進出がすすみ、求められる夕食の変化にうまくのって登場したレシピサイトです。昔から料理専門家のレシピはあったけど、現代社会ではちょっと求められるものが違うんですね。

2.ビジネスモデルをストックする。
Yahoo!の小澤さんがすべてのビジネスは要素分解できるというお話をどこかでしていましたが、たくさんのビジネスモデルやその成功要因を多数知っていれば、新しい着想を生みやすくなります。スタートアップのピッチを聞いていても、○○○領域に特化したAirbnb、○○○領域に特化したクラウドソーシング、○○○版の弁護士ドットコム、○○○版のクックパッドとか、他のビジネスモデルの成功要素をうまく転用した事例はたくさんあります。実際、そのまま転用することはできずひと工夫、ふた工夫求められることが多いですが、初期の着想としては大いにありだと思います。

3.顧客、現場を観察する。

現場を観察し、多くの人が抱く印象と現場の数字の異なるような場合は新しいビジネスになります。前職の広告代理店時代だと、他の代理店からあそこの会社はバナー制作を無料で行っていて、本当に儲かるのかと言われていた時期がある。でも、バナーを制作すればするほど儲かるというデータが出ていました。他の代理店が担当している領域では成立しないが、僕らが担当している領域なら成立する、正しく言えば、させる方法がある。このようなに観察から、他社に先駆けて事業経済性の違いをクリアに認識できれば、しめたものです。事業の5割ぐらいは完成しています。

こんなことを意識して生きていると、クロームキャストを買いたくなるわけです。クロームキャストはインターネットテレビを普及させるドライバーになる商材になる可能性があり、そのときにユーザーがどう感じるのか体験しておけば、新しいビジネスの着想が得られる可能性が高まりますよね。

早速、実際使ってみて感じたことを羅列してみます。

長尺コンテンツが求められる。
ゆっくりコンテンツを消費できる環境(大画面+リビング)が整った瞬間、GLOBIS.TVで1時間超えのセミナー動画を見てしまいました。スマホのように隙間時間にコンテンツを消費するわけではないのです。そろそろGoogle Playから映画をDLしてしまうと思います。

複数名で楽しむコンテンツが求められる。
ロームキャストを拝見しに兄貴が居間に来ていたので、笑うメディアCuRAZYをテレビに写してみました。しかし、いつもと違いあんまり笑えないのです。理由はテキストや画像では、一緒に見ている人とテンションが揃わないからだと思います。自分だけゲラゲラ笑うわけにもいかないので、なんか笑づらい雰囲気が生まれます。その点、動画はその場の人、全員の気持ちを揃えやすいのだと思います。
あとは、思ったのはスマホゲームなんかも一人で楽しむものだけではなく、リアルタイム対戦型ゲームが見直される気がします。離れてオンライン対戦もいいけど、みんなで格闘ゲームをやっていた世界が息を吹き返すじゃないかな。

TVに最適化したUIが求められる。
PCをミラーリングして、文字の大きさを変えてみましたが、どうしても楽しみ切れませんでした。やはり、ChromecastSDKを入れて最適化したUIを作ってもらう必要がありそうです。

ネット広告とTVCMの差がなくなる。
youtubeでCMが流れるをみて、うちの両親は完全テレビ番組を見ているものだと勘違いしていました。ネット広告でもテレビに映されることを考慮して動画広告が作られるようになりそうです。

以上、ざっと数日使って、鼻をクンクンした感想です。Chromecastの普及率次第ですが、これからChromecastSDKを入れたアプリが増えそうですね。

※余談※
メディアに書かれていることですが、一応、一般利用としての感想もというコメントがあったので、購入前に勘違いしやすいところについて書いておきます。
ChromecastはPCではミラーリングできますが、スマホの場合はできません。スマホからChromecastを利用できるのはChromecastのSDKを入れているアプリだけです。あとスマホはあくまでリモコンみたいなものなので、Chromecastで配信がはじまれば、スマホ上でなにをやっていても大丈夫です。スマホのブラウザに残った変なURLの履歴をリビングで晒すことにはならないのでご安心を(笑)